クレジットカード現金化でショッピング枠はどうなる?現金化の仕組みやリスクを解説

クレジットカード現金化でショッピング枠はどうなる?現金化の仕組みやリスクを解説 現金化の仕組み

クレジットカードのショッピング枠の現金化とは、クレジットカードに設定されている商品やサービスを後払いするための「ショッピング」の利用可能枠を現金に変える行為・サービスのことです。

「緊急に現金が必要なときに利用できるサービス」という認識はある程度広まっているものの、「ショッピング枠を現金化する」という仕組み自体をあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。

今回はクレジットカードのショッピング枠を現金化する仕組みや生じるリスク、違法性が指摘される要素などについて解説していきます。

クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠

クレジットカードには、商品やサービスを購入、料金の支払いに使える「ショッピング枠」と、お金を借り入れる「キャッシング枠」があり、それぞれに利用できる枠=限度額が設定されています。

ショッピング枠

ショッピング枠は商品やサービスの購入、料金の支払いに使える限度額のことです。

たとえばショッピング枠が50万円なら、最大50万円までのショッピング、支払いができます。支払い方法は、一括払い、分割払い、リボルビング払いから選択できますが、分割払いとリボルビング払いは、分割払手数料やリボ払い手数料が発生します。分割払手数料、リボ払い手数料の一般的な手数料率は実質年率15.0%です。

クレジットカードでショッピングをすることをクレジットカード決済といいます。カード決済における商品の購入者、商品を購入したお店、カード会社の三者は次のような関係となります(決済手数料については省略)。

  1. 購入者がお店の商品をクレジットカードで購入する
  2. カード会社が購入者に代わってお店に商品の代金を支払う
  3. 毎月の支払日にカード会社が購入者の口座から商品代金を引き落とす

クレジットカードを使用、滞納なく支払いを正常に繰り返して信用履歴(クレジットヒストリー)を積んでいくと、カード会社からの信用が高まり、ショッピング枠が増額(増枠)する可能性があります。逆に滞納を繰り返したりすると、ショッピング枠が減額(減枠)する可能性もあるので注意しましょう。

キャッシング枠

キャッシング枠はお金を借り入れできる限度額のことです。

たとえばキャッシング枠が10万円なら、10万円までお金を借りることができます。ショッピング枠と異なり、キャッシングは必ず金利手数料が発生します。

キャッシングの一般的な手数料率は実質年率18.0%です。

また、キャッシング枠はショッピング枠に含まれる仕組みになっています。たとえば、ショッピング枠50万円、キャッシング枠10万円のクレジットカードがあった場合、ショッピングに40万円を利用すると、キャッシングできるのは10万円までです。

「ショッピング枠の現金化」の仕組み

ショッピング枠の現金化は、自分で行う方法と現金化業者に依頼する方法の2つがあります。ここでは、後者の方法について解説していきます。

現金化業者には、換金性の高い商品をクレジットカードで購入して業者に買い取ってもらう「商品買取方式」と、業者が指定するキャッシュバック特典付き商品を購入したキャッシュバックで現金を受け取る「キャッシュバック方式」の2種類があります。

現金を買い取ってもらった買取代金で受け取るか、キャッシュバックで受け取るかの違いで、いずれもクレジットカードのショッピング枠の残高で商品を購入、手数料分を差し引いた現金を受け取るという仕組みは同じです。

現金化の手数料は換金率(還元率)という名目で差し引かれます。優良現金化業者の換金率は80~85%が相場で、それ以外に消費税や決済手数料などがかかります。換金率の中に諸手数料が含まれるか、別途請求されるかは業者によって異なります。

たとえば、「商品買取方式」でショッピング枠の残高のうち10万円を現金化するとして、12万円の商品を購入して現金化業者に10万円で買い取ってもらった場合の換金率は83%です。

ショッピング枠の現金化はクレジットカード会社が禁止している

ショッピング枠の現金化がグレーゾーンと言われたり、違法性が指摘されたりしている要因のひとつに、クレジットカード会社が利用規約で禁止していることが挙げられます。

たとえば、楽天カードの利用規約第29条(カードショッピングの利用方法)には、現金化目的のカード利用について「会員は、現金化を目的として商品・サービス等の購入等にクレジットカードご利用可能枠を利用することはできないものとします」と記載されています。

現金化目的のカード利用は多くのカード会社が規約で禁止している行為です。利用規約に違反したカード利用がカード会社にバレると、カード利用停止や強制解約といったペナルティーが課される可能性があります。

ショッピング枠の現金化が違法性を指摘される理由

ショッピング枠の現金化の違法性が指摘される理由について解説していきます。

手数料が高い

ショッピング枠の現金化を現金化業者に依頼した場合、換金率(還元率)という形で利用金額の15~20%の手数料を支払うことになります。

この現金化の手数料15~20%を金利(年利)として捉えると、消費者金融の年利の上限である20%に相当します。

現金化業者や利用金額によっては手数料が20%を超える場合も少なくないため、金利として考えると、いかにショッピング枠の手数料が高いかがおわかりでしょう。

過去に逮捕された現金化業者は、実質的に高金利で資金を貸し付けるヤミ金融を営んでいたとみなされ、出資法違反の容疑で摘発されています。逮捕されたケースでは、容疑者らが現金化業で得た手数料を金利換算すると、最大で法定利息の70倍に相当するようです。

ただし、ショッピング枠の現金化自体は「商品の売買」や「キャッシュバック」であり、融資とは異なるサービスです。現状では適正なサービスを提供している優良現金化業者が高金利を理由に摘発されることはありません。

横領罪に問われる可能性

ショッピング枠の現金化の「商品買取方式」は、利用者が横領罪に疑われる可能性があります。

クレジットカードの仕組みを考えるとわかりやすいですが、クレジットカードで商品を購入すると、商品代を支払うべき利用者に代わってクレジットカード会社が商品代を立て替えることになります。

クレジットカードで購入した商品の所有権は、利用者がその支払いを完済するまでクレジットカード会社にあり、これを「所有権留保」と言います。

したがって、カード利用者の手元に商品があったとしても、商品代の支払いが完了するまでの商品の所有権はカード会社にあるのです。

商品買取方式では、利用者に所有権のない商品を現金化業者に転売する行為とみなされ、カード会社の所有物を横領して利益を得たと判断される可能性があるのです。

ただし、これまでにカード現金化の利用者が横領罪でカード会社に訴えられたり、逮捕されたりしたケースは一度もありません。

悪質な業者の逮捕例がある

悪質な現金化サービスを行っていたとして、現金化業者の経営者や関係者が逮捕されたケースは少なくありません。

たとえば、2012年7月に逮捕されたケースでは、容疑者らがクレジットカードで顧客におもちゃの指輪などを数十万~数百万円で購入させ、カード会社側から入金される代金のうち20~30%の手数料を差し引き、差額を顧客にキャッシュバックしていました。

警察は商取引を装って法定利息を超過した貸金業を営んでいた疑いで、経営者らを出資法違反(高金利、脱法行為)の疑いで逮捕しています。

しかし、このケースでは容疑者らが商取引を装って高金利の貸付を行っていたこと、顧客がカードで購入する商品の中身を知らされなかったことに違法性があると指摘されており、ショッピング枠の現金化自体は法律に違反した悪質な取引であると指摘されたわけではありません。

ショッピング枠の現金化はグレーゾーンなサービス

ショッピング枠の現金化という行為自体は商品の売買やキャッシュバックと変わらないため、適正な換金率で健全な商取引が行われていれば、業者も利用者も違法性が問われることはありません。

しかし、現状ではショッピング枠の現金化を取り締まる法律がないというだけで、カード会社が現金化目的の利用を規約違反としている限り、リスクの高い行為であることは十分に理解しておく必要があります。

それでも「キャッシングができない」「今すぐに現金が必要」というケースでは、グレーゾーンなサービスであるということを承知の上で、ショッピング枠の現金化を利用せざるを得ない状況もあるでしょう。

カード利用停止や悪質な業者との取引といった無用なトラブルを避けるためにも、ショッピング枠の現金化は信頼性が高く実績も豊富な優良業者に依頼することをおすすめします。