クレジットヒストリー(クレヒス)とは何か?クレジットカード利用者が知っておくべき最重要ポイントを解説

クレジットヒストリー(クレヒス)とは何か?クレジットカード利用者が知っておくべき最重要ポイントを解説 カードの仕組み

クレジットヒストリ(クレヒス)という言葉をご存知でしょうか?

簡単に言えば、クレジットカードやキャッシング、ローンを利用している人が現在までに金融機関とどのような取引を積み上げてきたかの利用履歴です。

多くの人がショッピングやキャッシングにクレジットカードを利用していますが、実はクレヒスについて詳しく知っている人は多くありません。

「35歳までに住宅ローンを組んでマイホームを購入したい」「子供の教育費に教育ローンを充てたい」といった将来のマネープランを考えている人にとって、クレヒスは良くも悪くも影響を及ぼします。

今回は、クレジットカードを利用している人なら必ず知っておくべき「クレヒス」の基礎知識や、「良いクレヒス」「悪いクレヒス」の特徴と影響について解説していきます。

クレジットヒストリ(クレヒス)とは

クレジットヒストリー(クレヒス)とは、クレジットカードの利用履歴(ヒストリー)のことで、信用情報機関という記録されている利用履歴のことを指します。

信用情報機関には、クレジットカードの契約状況や利用状況、返済履歴、滞納、債務整理などの情報などが記録されています。

クレヒスが記録される「信用情報機関」とは

クレヒスを理解するにあたって、あらかじめ信用情報機関について知っておく必要があります。

信用情報とは、クレジット・ローンといった融資の申し込みや契約に関する情報のことで、クレジットカード会社や消費者金融会社、銀行などが加盟業者として組織する機関が信用情報機関です。

3つの信用情報機関

信用情報機関は以下の3機関の総称です。

信用情報機関加盟業者
株式会社シー・アイ・シー
(CIC)
  • 消費者金融
  • クレジット会社
  • 信販会社
  • 保証会社
  • リース会社
  • 銀行
株式会社日本信用情報機構
(JICC)
  • 消費者金融
  • 信販会社
  • クレジット会社
  • 保証会社
  • リース会社
  • 保険会社
  • 携帯電話会社
全国銀行個人信用情報センター
(JBA・KSC)
  • 銀行
  • 信託銀行
  • 信用金庫
  • 農業協同組合
  • 信用組合

>>「信用情報機関に登録される情報」について詳しく見る

この3つのうち、クレジットカードの利用履歴(クレヒス)が記録されているのはCICという機関です。

株式会社シー・アイ・シー(CIC)

クレジットカードに申し込みをしたり、新規に発行したりすると、まずは「CIC」に登録されます。

CICはクレジット事業を行う企業が主な加盟業者となり、割賦販売法※に基づく貸し出しを業とする企業は必ず「CIC」に加盟しています。

また、個人が金融機関にてキャッシングやローンに申し込んだ際は、CICに加盟している業者同士、あるいは信用情報機関3社同士で情報を共有するシステム(CRIN、FINE)が存在します。

クレジットカードを持っている人はもれなくCICに登録されており、カード申込みを行えば審査の可否に関わらずCICにその旨が登録されます。

※割賦販売法に基づく貸し出し=ショッピング、貸金業法に基づく貸し出し=キャッシング

CICに登録されている情報

CICには、クレジットやローンの新規申し込みの際に登録される「申込情報」、契約締結後に登録される「クレジット情報」、利用中に登録される「利用記録」が残されます。また、CICに登録されている信用情報は、情報の種類ごとに以下の期間登録され、期間が過ぎた情報は自動的に抹消されます。

信用情報の種類主な情報項目保有期間
申込情報
  • 本人を識別するための情報
    氏名、生年月日、郵便番号、電話番号等
  • 申込み内容に関する情報
    照会日、商品名、契約予定額、支払予定回数、照会会社名等
照会日より6ヶ月間
クレジット情報
  • 本人を識別するための情報
    氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、勤務先名、勤務先電話番号、公的資料番号等
  • 契約内容に関する情報
    契約日、契約の種類、商品名、支払回数、契約額(極度額)、契約終了予定日、登録会社名等
  • 支払状況に関する情報
    報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞・保証履行・破産)の有無、異動発生日、延滞解消日、終了状況等
  • 割賦販売法の対象となる商品の支払状況に関する情報
    割賦残債額、年間請求予定額、遅延有無等
  • 貸金業法対象商品の支払状況に関する情報
    確定日、貸付日、出金額、残高、遅延の有無等
契約期間中および契約終了後5年以内
利用記録
  • 本人を識別するための情報

氏名、生年月日、郵便番号、電話番号等

  • 利用した事実に関する情報

利用日、利用目的、利用会社名等

利用日より6ヶ月間

参考:https://www.cic.co.jp/confidence/posession.html

たとえば、「クレジットカードに申し込んで審査に落ちた場合、半年間は期間を空けてから再度申し込みをしたほうが良い」と言われるのは、申込情報がCICに6ヶ月間登録されるからです。

同様に、「延滞や債務整理といったカード事故を起こすと、5年間は新しいカードが作れない」と言われるのも、クレジット情報の「異動(延滞・保証履行・破産)の有無」、「異動発生日」がCICに5年間登録されるからに他なりません。いわゆる、「信用情報にキズがつく」「信用ブラック」と言われる状況です。

このように、クレヒスの良い情報も、悪い情報も、すべてCICをはじめとする信用情報機関に登録されています。

最重要ポイント「クレジット情報」の「支払状況」

信用情報機関へは、本人の意思で開示請求が可能です。自身の利用状況や審査に落ちた原因などについて調べたいときは、信用情報機関に開示請求をしてみましょう。

スマホがあれば、自分の情報が現在、信用情報機関にどのように登録されているかを確認することができます。

開示請求について(CIC)

CICに開示請求を行うと、クレジット情報、申込情報、利用記録という3種類の信用情報開示報告書が表示・ダウンロードできるようになります。

3種類の信用情報開示報告書のうち、最も重要なのは「クレジット情報」です。一般的に「クレヒス」と呼ぶときは、このクレジット情報に記録されている貸金業法に基づく貸付に対する取引履歴のことを指します。

支払状況は24ヶ月分記録されているため、遡って2年分の確認ができます。

支払状況の「$」「P」「A」「-」マークの意味

直近24ヶ月以内の支払状況は「$」、「P」、「A」、「-」の4つの記号で以下のように記録されています。

  • 「$」・・・期間内に請求どおり、もしくは請求額以上の支払いがあった
  • 「P」・・・請求額の一部が入金された
  • 「A」・・・返済期日までに入金が無かった(未入金)
  • 「-」・・・クレジット利用無し

■支払状況の例

1月2月3月4月5月6月7月8月9月
状況$AAP

支払状況に記録されている24ヶ月間、全て「$」マークがついていれば良いクレヒス、1回でも「A」もしくは「P」がある場合は悪いクレヒスと判断することができます。

したがって、クレジットカードの利用限度額を増額したり、新たにキャッシングやローンの審査を通したりするには、支払状況に「$」マークが並ぶ「良いクレヒス」を積むことが重要なのです。

良いクレヒスと悪いクレヒス

直近24ヶ月以内において、支払期日までに遅れることなくきちんと返済していれば、自然と「良いクレヒス」になっています。良好な取引を繰り返すことを「クレヒスを育てる」と言ったりもします。

逆に、直近4ヶ月以内において1回でも遅延や滞納などで「P」や「A」のマークが記録されている状態は「悪いクレヒス」になってしまいます。

さらに、3ヶ月以上(61日以上)の長期滞納や債務整理は重大な金融事故情報として異動情報欄に別途掲載、「悪いクレヒス」と認識されます。滞納は完済してから最長5年間債務整理は合意後最長5年間、記録が残り続けます。

「悪いクレヒス」と判断される要因には、次のようなものがあります。

  • 直近24ヶ月の支払履歴に遅延や滞納がある
  • 金融事故を起こして異動情報欄に掲載されている
  • 30代以上なのにクレヒスが一つもない
  • 直近1年以内に複数の融資の申込みを行なっている
  • 過剰な借入件数・借入額がある
  • 分割払いで購入した携帯電話やスマホの電話料金を3ヶ月滞納している

金融機関によっては、1年以上前の支払履歴の中に「P」「A」マークが1つ2つあった程度では、審査において厳しい判断を下すことはありません。しかし、異動情報に掲載されている「信用情報にキズがついている」状態であれば話は別です。

教育ローンや住宅ローンの審査ではクレヒスが重視されるため、悪いクレヒスの状態ではローンを組むことができません。同様に、悪いクレヒスがあると新規のカード発行やショッピング枠・キャッシング枠の増額も難しくなります。

このように、クレヒスは現在の借入状況のみならず、将来設計にも大きな影響を及ぼします。将来的にマイホームを購入したい、教育ローンの借入を子供の教育費に充てたいと考えている方は、良いクレヒスを積む必要があります。

したがって、クレジットカードやローンを利用している間は、滞納や債務整理などで信用情報にキズがつかないようにすることが最重要となります。

悪いクレヒスを回復する方法

未入金や3ヶ月以上の滞納、債務整理でついてしまった悪いクレヒスを回復する方法について解説します。

一部返済・未入金は以後24ヶ月間遅れずに返済する

CICに個人信用情報の開示請求を行い、支払履歴に一部のみ返済の「P」、未入金の「A」のマークがあれば、1回程度であっても金融機関からは「悪いクレヒス」と判断されてしまいます。

ただし、悪いクレヒスではあるものの、一部返金や未入金は比較的回復しやすい「キズ」です。

支払履歴は直近24ヶ月以内の分しか照会できないため、「P」や「A」がついてしまってからは毎月遅れずに返済をして「良いクレヒス」を貯めていきます。以後24ヶ月間、真面目に支払っておけば、25ヶ月目には悪いクレヒスが回復します。

3ヶ月以上滞納は完済してから5年間待つ

3ヶ月以上(61日以上)の滞納は重大な金融事故として、完済後最長5年間CICに記録が残り続けます。また、債務整理は合意後最長5年間、自己破産は宣告後に免責決定を受けた日から最長5年経過すれば、異動情報から消えて信用情報が回復します。

注意すべきは完済せずに滞納が続いている状態です。滞納してクレジットカードが解約されてから一括返済ができないと、5年以上経過しても異動情報に記録が残り続けます。

したがって、万が一滞納してしまった場合はカード会社と返済について相談して、完済を目指して計画的に返済を続けていくことが重要です。

クレジットカード現金化とクレヒスの関係

クレジットカード現金化は、カードのショッピング枠を利用して商品を購入、商品の買取代金かキャッシュバック特典で現金を受け取るサービスです。

カード現金化を利用した翌月、商品代金を一括払いで完済した場合は、通常のショッピング利用と変わらないためクレヒスには何ら影響がありません。

ただし、以下のケースではカード現金化を利用した場合でも信用情報に記録が残る場合があります。

商品代金の返済を分割払い・リボ払いにする

カード現金化で購入した商品代金の支払いをリボ払い・分割払いにした場合、キャッシングのように金利に応じた利息(分割払手数料・リボ払手数料)が発生するため、「割賦販売法の対象となる商品の支払状況に関する情報」としてCICに記録されます。

リボ払い、分割払いおよび利用から返済までが2ヶ月を超える1回払いの残債額を割賦残債といい、CICに契約期間中および契約終了後最長5年間記録されます。

割賦残債は住宅ローンの審査に影響します。

クレジットカードのキャッシング枠や支払いの延滞が住宅ローンの可否に影響を及ぼすように、現在進行形でリボ払いや分割払いで順調に返済していても審査に影響を与えます。

クレジットカードの1回払いは割賦残債とならないため、住宅ローンの審査に影響しないものの、リボ払いや分割払いの残債額は借金残高として扱われるため、多額の残債が残っていると審査で不利になってしまいます。

将来的に住宅ローンを組んでマイホームを購入したいという人は、申込みまでに割賦残債を完済しておく必要があります。

現金化目的のカード利用がバレてカードの強制解約になる

クレジットカード各社が規約違反としている「現金化目的のカード利用」がカード会社に発覚、カードの利用停止や強制解約措置を受けると、JICCに記録が残ります。

CICに強制解約の記録は残りませんが、CICの加盟業者はJICCにも加盟しているため、返済分の完済から最長5年間はキャッシングやローンの審査で不利になります。

自身のクレヒスを確認して遅れのない良好な取引を

クレヒスの基礎知識、およびクレヒスが将来的なマネープランにどのように影響するかについてお伝えしました。

クレヒスはキャッシングやローンに申し込む際には、審査時に必ず参照される、重要な情報です。

長期的に良好な取引を行っていれば、「クレヒスが育っている状態」であるため、住宅ローンや教育ローン、マイカーローンなどの審査で有利に働きます。

一方で、悪いクレヒスがあると良いクレヒスとは全く逆で、キャッシングやローンの審査において非常に不利になってしまいます。気軽にお金を借りられるカードローンやキャッシングも、1回の遅れや滞納がその後の5~10年のマネープランを脅かす要素になりかねません。

将来マイホームやマイカー、子供の教育費にローンを利用したいと考えているからは、若いうちから良いクレヒスを積み上げることが非常に重要です。